チックは時には我慢も必要
※先に付け加えます、タイトルの理屈を当事者が正しく理解していないのにも関わらず、我慢させる事は絶対にしないでください、悪化します。
さっそく本題です
何故、時にはチック症状を我慢する事が必要なのかと言いますと
チックには
習慣化しやすいチック
習慣化しにくいチック
が存在します。
※チックとはもともと習慣化しやすいもの、その中でも「習慣化しやすい」「習慣化しにくい」とご理解ください
では習慣化しやすいチックとはなにか?
強迫性障害(OCD)を伴うチックや自傷系チック
汚言症、人を触る、物を叩く、体の一部を叩くぶつける、舌や唇口腔内を傷つける、激しい首振り、やってはいけないと考えるとやりたくなってしまう危険行為、その他の複雑チック等がそれに当てはまります。
特に自分自身を傷つける自傷系チックは、チックを出せば出す程その衝動が強くなり、悪循環に陥ります
単純チックですらもともとそのループに陥りやすいのですが、自傷系チックは傷つけた外傷の痛みが更にその前駆衝動を増幅させ、よりチックを発動させたいという強い衝動を生じさせます。
しかし冒頭にも注意書きした様に、チック症・トゥレット症の様々な症状は本人(当事者)がやりたくて行っているのではありません
やらざるを得ないのです、チックを出さなければただでさえ不安定な精神状態を保つ事が出来ないのです
無意識でチック症状が出ている場合もあります
ですから絶対にチックを我慢するよう注意や指摘、それらを臭わす言動をしないであげて下さい
チックを指摘すると、大概の当事者はチック症状が悪化します、悪化せずともそれを継続すると二次障害が併発する可能性が強くなる、家族間の人間関係・信頼関係が崩れてしまうかもしれません。
しかしながら、重い症状のある当事者はもちろんですが、その家族もとても苦しいはずです
鼓膜が破れるほどの大きな音声チック、激しい怒りと共に暴れ狂い家を破壊してしまう当事者
ご近所からは奇異の目で見られ、多くの誤解や偏見を当事者と共に感じている親御さんもいらっしゃると思います
だからこそ私達当事者そしてその家族は、この『トゥレット』という病気と真摯に向き合う事が必要であり、トゥレットとは?チックとは?何であるかを知る事が大切なのです。
時にはこの辛く苦しい現状から逃げたくなります
何もかも投げ捨て1人になりたいことも
当事者である私はこの苦しみから逃れられるのであればと何度死にたいと思ったことか
しかし、世の中には生きたくてもその道を絶たれてしまう人、障害があり見たくても見れない景色がある人、自分の力で歩くことができない人、音のない世界に住む人、様々な運命と共に生きている人がいます。
私達チック症・トゥレット症(トゥレット症候群)当事者は出来ないこともありますが、出来ることも多々あります
諦めなければ必ず道は開けます、私は開けました、いいえ、開きました。
話が本題から随分逸れてしまいましたが、何を伝えたいかと申しますと
当事者も親御さんもこの『トゥレット症(トゥレット症候群)』という病気・障害から目を逸らしてはいけないということ
当事者はトゥレットと向き合い、親御さんは当事者と向き合うこと、その先に解決の糸口、道が切り開かれます。
最後にタイトルの『チックは時には我慢も必要』この意味を真に理解するには時間が必要です
当事者からしたら
「何をいっているんだ」
「我慢なんかできないよ」
「そもそも無意識で出てしまう…」
「コントロールできないんだ…」
と思う方も多くいらっしゃると思います
私もそう思っていました
だからこそ『トゥレット』を知り、理解して下さい、その答えが見えてくると共にやがて症状をコントロール出来るようになり軽快していきます。
私達が社会と共存する為に必要なこと
私達が自立した人生を歩むために必要なこと
私達の未来のために必要なこと
近いうちにその答えを皆さんがご自身で見つけられる仕組みを創ります。
※症状の重症度、併存する様々な障害によっては全ての方に当てはまる訳ではありません、それだけ複雑且つ繊細な病気です、1人で悩まずもし良ければですが、当会のコミュニティなども是非ご利用下さい。