睡眠リズムの整わないお子さんへ
睡眠障害という言葉がありますが、その中で当事者がよく悩まれる問題として「入眠障害」と「中途覚醒」があるかと思います
今回は「入眠障害」つまり、夜なかなか寝付けなく、徐々に夜型人間になってしまう理由について考えてみたいと思います。
そもそも1日は24時間
では人間の体内時計は何時間でしょう?
調べた所によると人間の体内時計は1日約25時間
根本的に地球の周期と人間の体内時計には約1時間の誤差があるそうです。
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例えば洞窟のような隔離された環境に置かれても、ヒトでは約1日のほぼ規則正しいリズムで睡眠と覚醒がみられます。このことからヒトの睡眠・覚醒リズムは脳の中にある体内時計によって制御を受けていることがわかってきました。睡眠・覚醒リズム以外にも、体温などの「自律神経系」「内分泌ホルモン系」「免疫・代謝系」などが、体内時計によって約1日のリズムに調節されており、このような約1日の周期をもつリズムのことを概日リズムと呼んでいます。
隔離された環境下で時刻と関係なく自由に生活してもらうと、寝付く時刻と目が覚める時刻が1日ごとに約1時間ずつ遅れていくことが観察されます。このことから、ヒトの体内時計の周期は約25時間であることがわかりました。
私たちは日常生活において、さまざまな刺激を受けることにより、体内時計が外界の周期に同調して約1時間のずれが修正され、その結果24時間周期の環境変化に従って生活することができています。
この刺激のことを同調因子といい、もっとも強力な同調因子は光であることがわかっています。その他にも、食事や運動、仕事や学校などの社会的な因子も同調因子として働いていると考えられています。ヒトでは朝の光は体内時計を早め、夕の光は体内時計を遅らせることがわかっています。したがって朝に太陽の光を浴び、食事を摂り、学校や仕事に行くことなどによって、体内時計の周期が早められていると考えられます。(厚生労働省 e-ヘルスネット)
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※体内時計は個々に異なり、全ての方が約25時間ではなく、24.5時間の人もいれば、地球のの周期とほぼ同じ24時間の人もいるという研究結果もあるようです。
つまり一日の始まりに先ずは朝日を浴び、1時間ズレている体内時計をリセットすること、日中に活動すること、そして食生活のリズムなどが、規則正しい睡眠(入眠)を得るために大切であるということ。
夜更かししてしまうお子さんはこれらの何かが欠けていないでしょうか?
また、寝る前のゲームやスマホ・PCの操作なども脳が興奮覚醒してしまうため注意が必要です。
私は作業がなかなか終わらなく、夜遅くまでパソコンを触ってしまう事がたまにあります、区切りのよい所まで作業が終わればまだ良いのですが、時間に追われ中途半端な形になってしまうと、脳の切り替えが上手くいかずなかなか寝付けない事があります。
ゲームにのめり込み、ついつい夜更かししていませんか?YouTubeを見ながら寝ようとしていませんか?これらは睡眠の質にも関わってくるかも知れません。
人間は22:00~2:00の間、眠りについていると、大量に成長ホルモンが分泌され、また深い眠りに入りやすく疲れもとれやすいようです。
しかしながらチック症状が酷く学校に行けない、外出が出来ない為、日中の活動が難しい方もいらっしゃるかもしれません
そのような方は、朝日だけでも浴びる、午前中に家の周りを少し散歩してみる、食事のリズムだけは整えてみるなど、出来ることから少しずつ行ってみるのはいかがでしょうか?
何もせずただ家にいるのは、ある意味洞窟の中にいるのと同じなのかもしれません、若しくは常に光の当たる場所にいる為体内時計が壊れているかも知れません
その様な状況下では睡眠のリズムがおかしくなって当然なのです。
チック・トゥレット症(トゥレット症候群)に限らず健康の基本は睡眠と正しい食生活、学校に行けなくても、仕事が出来なくても、出来ることから少しずつ自分の身体を助けてあげてください
あなたの身体を守れるのは他の誰でもなくあなた自身なのです。