小児チック症診療ガイドラインが発行されました。

日本小児神経学会監修、小児チック症診療ガイドラインです。小児科医などの医療従事者はもちろんのこと、教員やスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの方々にも是非お読みいただきたい1冊です。

チック症トゥレット症は、発症の原因や確実な治療法など、まだまだわかっていないことが多く存在する疾患です。

チックに関する様々な疑問対して、医学的、専門的視点から、考え方や治療に関する推奨の強さ、エビデンスの確実性などが評価されています。

以下、本ガイドラインの目次の一部を記載させていただきました。

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第1章 総論
1 疾患トピックの基本的特徴
  COLUMN Yale global tic severity scale(YGTSS)とpremonitory urge for tics scale(PUTS)
  COLUMN 溶連菌感染に伴う小児自己免疫性神経精神疾患(PANDAS)
●診療アルゴリズム・フロー

第2章 推奨
CQ1 小児チック症として妥当な症状は何か?
CQ2 どの時期に治療を開始することが推奨されるか?また,年齢を判断基準にすることが推奨されるか?
CQ3 小児チック症への生活指導や疾病教育は推奨されるか?
CQ4 小児チック症の環境調整は推奨されるか?
CQ5 一般小児科医が初期治療として薬物治療(を行うこと)が推奨されるか?
 ⅰ.推奨される処方内容は?
 ⅱ.漢方薬は推奨されるか?
CQ6 小児チック症の治療に対する心理療法は推奨されるか?
 COLUMN チック症のための包括的行動的介入(CBIT)と遠隔心理療法
CQ7 小児チック症に併存するADHDの薬物治療に何が推奨されるか?
CQ8 専門医につなぐことが推奨される時期はいつか?
CQ9 小児チック症の診断に脳波検査/画像検査は推奨されるか?
CQ10 小児チック症に伴うOCDに推奨される治療は何か?
CQ11 専門医が行う本人・家族への生活指導内容で伝えることが推奨される内容は何か?
CQ12 以下の薬剤は治療薬として推奨されるか?
  ・リスペリドン
  ・アリピプラゾール
  ・抗てんかん薬(トピラマート,レベチラセタム)
  ・極少量レボドパ療法
  COLUMN 極少量レボドパ療法(0.5mg/kg/日)について
CQ13 小児チック症に対するハビットリバーサル(HRT),チック症のための包括的行動的介入(CBIT)および曝露反応妨害法(ERP)は推奨されるか?
  COLUMN トゥレット症に対する呼吸法について
  COLUMN トゥレット症に対する歯科スプリント治療について
  COLUMN トゥレット症の脳深部刺激療法(DBS)について
CQ14 内服治療の終了が推奨される時期はいつか?

小児チック症診療ガイドライン, 診断と治療社, 2024より引用

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診断と治療社↓

https://www.shindan.co.jp/books/index.php?menu=10&cd=256500&kbn=1