チックを敵と見ないで共存する、その先に改善がある
完全なる個人的見解です
チック症状を必死になって改善しよう、何とか治してあげようと思う親御さんは多いと思います
いえ、寧ろそれが当たり前かと思います。
軽症であれば何もせずとも数ヶ月で症状がなくなる場合が殆どでしょう
しかしながら、一定レベル以上(生活に支障がある)チック症・トゥレット症(トゥレット症候群)は簡単には完治しません
症状が無くなったなと思っても、再び発現したり、良くなったと思っても突然悪化したりもします。
私の経験談となってしまいますが、チック症状が良くなった、悪くなったと一喜一憂するのではなく
一番に考えるべき事は
チック症状を無くそうと思うのではなく
『悪化させない事』
チックがある中でも症状を安定させる
チックの悪化因子、チックトリガーを見つける事
これらを意識して下さい。
チックはちょっとした事で悪化します
つまりちょっとした事でも改善します
そのちょっとした事を見つけてください。
服薬するのも大切です、行動療法を行うのもよいでしょう、漢方だって人によっては効果があります、その他にも当事者にとって効果のある治療法は様々なものがあります。
しかしながら上記の考え方をプラスアルファとして持つ事で、より治療の効果を感じる事が出来るのではと私は考えます。
なぜなら今の私がそうだからです
チック症状がある事を前提に行動してください
未成年のお子さんであればいずれ症状が無くなることも当然あるでしょう
私の様に大人になってもなくならない場合も
出来ることならチックなど無いのに越したことはありません
しかし、現在の医学では完治させることは出来ないのです
我が子の成長と共に脳機能が改善され、自然治癒されることを願うしかないのです。
その様な中で私達が出来ることは?
チックを悪化させる原因を取り除き悪化を防ぐ
・何がこの子のチックを悪化させているのか、引き金となっているのか?
ストレスなのか?学校なのか?ゲームなのか?人混みなのか?その他の発達障害の傾向はないか?アレルギーは?
・何が私のチックを悪化させているのか?
仕事?将来の不安?人間関係?住まいなどの環境?その他の疾患?食べ物が影響を与えていませんか?気候や天候は?
私達はこれらチックトリガーを可能な限り対処し、対処できないものは体調と相談し無理のない範囲で活動する、そして完治するまでチックと上手に付き合っていきましょう
完治を諦めるわけではありません
少し肩の力を抜いて下さい
大人であればチックでなくとも腰痛や偏頭痛、その他の持病がありませんか?
皆さんそれらの持病と上手に付き合いながら日常を送っているはずです
勿論重度のトゥレット症当事者が同じという訳ではありません
私自身もYGTSS(チック重症度スコア)38/50の難治性トゥレット症当事者でした
※一般的にYGTSS.35/50以上が重症者
しかし、今は健常者と同様の仕事を同じ勤務日数、勤務時間こなしています
これが出来ているのも、上記の考え方があっての事です
チックがあることを前提に行動し、機能分析を行いチックの悪化因子を可能な限り対処する
自らチックの悪化をコントロール出来るようになれば、チックに怯える事もなくなり、精神状態も安定します。
チックはあっても良い
しかし今あるチックを悪化させない事
少し肩の力を抜きこの様な考え方を持ってみるのも良いのではないでしょうか
気付いたら最近チックが減ったね、あまり出てないね、なんて日が突然訪れるかもしれません。